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平成22年度の協会立替件数

平成22年(2010年)度の協会の活動実績数値が正式に出ました。
6月のブログで主な数値のみご報告させて頂きます。

保釈保証金の立替件数は2527件、立替総額は44億2538万円となりました。
日本全体の保釈件数は毎年9月の初めに発行される司法統計年報によって明らかになりますが、恐らく我が国の保釈件数の中で当協会立替件数が占める割合は25%程度と思われます。
また、勾留状発行者総数の中で保釈された人員の占める割合(保釈率)は、上記数値から恐らく17%弱になると予想されます。
当協会設立の準備をした平成15年の保釈率は11.46%ですから保釈率の上昇は評価されるところですが、1970年代の50%以上あった保釈率にはまだまだ及ばないところです。
ちなみにG8、いわゆる先進国の保釈率はどの国も60%以上の高水準です。
先進国と言われるだけあって、被疑者・被告人においても人権の尊重がなされている証であります。
日本も早く昔の数字に、そして他の先進国並の数字に近づけば、一度罪を犯した被告人の更正につながると思うのです。
とは言うものの、我が国も保釈率が上昇傾向にあることは喜ばしい事ですが、これは当協会の存在以上に「法テラス」の設立(2006年4月10日)による弁護人の保釈活動の活発化や裁判員裁判の導入(2009年5月21日)による、公判前整理に必要な保釈手続きにつながっている事が大きな理由としてあげられると思います。


一方で、保釈中に裁判所から出される指定条件を守らなければ保釈は取り消され、保釈保証金も没取されてしまうのですが、平成22年度における当協会の没取件数は過去最高の7件に上りました。
この事は当協会としても非常に残念です。
なぜならば、今後没取件数が増える傾向にあれば、協会の立替審査基準が厳しくなっていくことが予想されるからです。
そこで当協会は「保釈中に守らなければならないこと」と題して当協会設立以来、実際に保釈を取り消され保釈保証金が没取されたケースのいくつかを漫画に致しました。
実は3年前から申込人と担当弁護人へはこの漫画を配布していましたが、今月からホームページでも見られるように致しました。
是非当協会の利用を考えている被告人の関係者の方はご覧になって下さい。
そして、保釈になった被告人にも見て頂ければと思います。


だんだんと暑くなりますが、皆さん体調管理の上健やかな日々をお送り下さい。
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